ポリゴン(Polygon/POL)の共同創設者であるサンディープ・ネイルワル氏と、Polygon LabsのCEOであるマーク・ボアロン氏は2026年1月9日に、世界中のあらゆる資産や通貨をオンチェーンへと移行させるための壮大なビジョン「Open Money Stack(オープン・マネー・スタック)」を発表しました。
この構想は、インターネットが”情報”の自由を実現したように、”お金”を地理的・時間的・人的な制約から解放することを目指しています。現在の金融システムにおける資金移動は、依然として遅く、高コストで不確実性を伴うものですが、Polygonはこの状況を打破しようとしています。
ネイルワル氏らは「将来的にはすべてのお金がブロックチェーン上で管理され、境界のないプログラム可能な存在になる」と予測しています。Polygonはこれまで、高速で安価なインフラを提供することで、すでに2兆ドル(約314兆円)以上の価値移転を支えてきましたが、今回の「Open Money Stack」は、その基盤をさらに進化させ、金融のあり方を根本から再定義するものとなります。
「Open Money Stack」とは、お金を瞬時かつ確実に移動させ、それを即座に活用可能にするためのオープンで統合された技術スタックを指します。この構想の核心は、ユーザーが背後の複雑な決済メカニズムを意識することなく、あたかも現在の電子メールを送るかのような手軽さで価値をやり取りできる環境の構築にあります。
公式発表では具体的な例として「ブラジルのサンパウロにある企業が、ナイジェリアのラゴスにいるデザイナーに報酬を支払うケース」が挙げられています。
現在の仕組みでは、複数の銀行を経由するため、数日間の待機時間と不透明な手数料が発生し、最終的な着金額すら予測が困難です。しかし「Open Money Stack」が実現すれば、企業は既存の口座からブラジル・レアルを送り、デザイナーは数秒で好みの通貨をステーブルコインなどの形で受け取ることが可能になります。
また、オンチェーンにある資金は、単に保管されるだけでなく、待機中であっても自動的に利回り(イールド)を生む仕組みが組み込まれます。これにより、資金の効率性が劇的に向上し、個人から大企業、さらには自律的に動くAIエージェントに至るまで、あらゆる主体がその恩恵を受けることができるようになります。
Polygonは、今後10年以上にわたって「すべてのお金をオンチェーンへ移行させる」という巨大なトレンドが続くと見ています。特に、これからの3年間が、業界を定義する企業やプロトコルが定着する極めて重要な時期であると強調しています。
今回の発表によると、現在は世界全体で年間約2,000兆ドル(約31京円)もの資金移動が行われているとのことですが、Polygonはこの膨大な市場をオンチェーンに引き込むために「Agglayer(アグリゲーション・レイヤー)」などの相互運用性プロトコルを活用し、異なるチェーン間を一つの大きなネットワークのように繋ぐことを目指しています。これにより、ユーザーは自分がどのチェーンを使っているかを意識する必要がなくなり、流動性の断片化という課題も解決されます。
また、この「Open Money Stack」は人間だけでなく、未来の経済の主役となるであろうAIエージェントにとっても不可欠なインフラになると予想されます。AIが自律的に決済を行い、最適な運用先を見つけ出すためには、人間の介入を必要としない瞬時かつプログラム可能な決済層が必要だからです。
Polygonは今後数週間のうちに、決済、コンプライアンス、オンチェーン・マネーのプリミティブ(基本要素)を拡張するいくつかの大規模なイニシアチブを発表することを予告しています。これまで6年間にわたり積み上げてきたブロックチェーン技術の集大成として、金融の歴史における過去50年で最も重要な進化をもたらす準備が整いつつあります。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=157.16円)
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source:Polygon公式X投稿
サムネイル:AIによる生成画像

