ステーブルコインの発行元であるテザーは、約11億ドル相当の取引でイタリアのサッカー大手ユベントスFCを買収する包括的な提案を行いました。この野心的な提案は、100年以上にわたって所有してきた持株会社エクソルを通じて、アニェッリ家の過半数株式の取得を目指すものです。しかし、情報筋によると、長年のオーナーはすでにこの提案を拒否しています。
テザーは金曜日に、トリノを拠点とするクラブのエクソルが保有する65.4%の過半数株式に対して全額現金による拘束力のある提案を行い、他の株主にも同様の提案を行う意向でした。このステーブルコイン企業は、既存の利害関係者が取引を承認した場合、ユベントスの事業運営と戦略的成長を支援するために10億ユーロを投入することを約束しました。資金的なコミットメントは大きかったものの、AFPの報道によると、エクソルはこの戦略を即座に却下し、内部情報筋はクラブはいかなる形でも売却されないと述べています。
テザーのCEOパオロ・アルドイーノ氏は、個人的にクラブに愛着を感じており、ユベントスは彼の成長の一部であり、コミットメントと回復力についての教訓を語りました。同社は今年、まず2月に株式を購入し、その後10%以上に拡大するなど、ユベントスへの参加を強化し続けてきました。テザーは10月にクラブ理事会に2名の代表を指名することができ、フランチェスコ・ガリーノ氏は先月、株主によって取締役として承認されました。
この拒否は、人工知能、ロボット工学、ヘルスケアプラットフォームへの投資も含むテザーのステーブルコイン事業を超えた多角化戦略への打撃となります。ユベントスは時価総額が9億4400万ユーロを超える上場企業であり、買収の試みが発表された金曜日には株価が2.3%上昇しました。
アニェッリ家の妥協のない姿勢は、暗号資産業界の巨人が伝統的なスポーツへの投資に関心を持っていても、彼らが1世紀にわたる伝統の管理者であり続けることを示しています。
本日の注目暗号資産ニュース:
ビットコイン(BTC)が重要な局面に:下落傾向か、それとも回復へ向かうのか?


