欧州のBitcoin財務会社では、単にBTCを買い増す段階から、資本調達の設計を競う段階へ焦点が移っています。Capital Bは50億ユーロ規模の増資枠を得て、BTC ABは優先株権利発行で資金調達に動いています。
Bitcoin財務会社の評価では、保有BTCの総量だけでなく、完全希薄化後の1株あたりBTC数が重要になります。新株発行や優先株を使ってBTCを買えば総保有量は増えますが、株式数が増えれば既存株主の取り分は薄まります。
そのため、投資家が見るべき指標は「何BTC買ったか」だけではありません。どの価格で資金を調達し、どの条件で株式や権利を発行し、最終的に1株あたりのBTCエクスポージャーが増えるのかが焦点になります。
Capital Bは、50億ユーロ規模の資本承認を得たことで、柔軟に資金調達を進める余地を確保しました。市場環境に合わせて発行タイミングを選べる点は強みですが、実際に行使されれば希薄化コストも発生します。
BTC ABは、優先株権利発行によって機関資金を取り込む動きです。優先株は普通株と異なる権利設計が可能なため、資金調達の柔軟性を高めます。一方で、既存株主にとっては配当、償還、転換条件などが長期的なコストになります。
企業がBTCを買い増しても、株式数が大きく増えれば、既存株主が間接的に持つBTCの割合は伸びにくくなります。完全希薄化後1株あたりBTCは、この問題を見るための指標です。普通株、優先株、権利発行、将来の転換を含めた後に、1株がどれだけBTCに裏付けられるかを見ます。
この指標が改善する資金調達なら、株主にとってBTC財務戦略の意味は大きくなります。逆に、総BTC保有が増えても1株あたりでは薄まる場合、見かけの保有量拡大と株主価値は一致しません。
Bitcoin財務会社は、BTC価格が上がる局面では保有量拡大が目立ちます。しかし、資本調達の条件が悪ければ、BTCの上昇益が株主に十分に残らない場合があります。
欧州勢の動きは、Bitcoin財務戦略が「買う会社」から「薄めずに増やす会社」へ評価軸を変えていることを示します。今後は、保有BTC、発行済み株式数、優先株条件、調達コストを合わせて見る必要があります。


