マイクロン・テクノロジーは6月25日木曜日、2024年度第3四半期決算で売上高が前年同期比346%増の415億ドルとなり、Metaプラットフォームズの時価総額を一時上回り、テスラにもほぼ並んだ。
この決算を受け、株価は18.4%上昇し1236ドルとなり、時価総額は1兆3980億ドルに達した。Metaは1兆3920億ドル、テスラは1兆4000億ドルで推移した。マイクロンが両社いずれかを上回ったのは初めて。
マイクロンの成長は、AIコンピューティング時代をけん引したNvidiaの軌跡と重ねて語られる。NvidiaのGPUがAIモデルの学習に不可欠な計算基盤となった一方、今やメモリーチップが次の重要なボトルネックに浮上。高帯域幅メモリー(HBM)がなければ、最先端のAIプロセッサでも大規模運用は不可能。
Nvidiaと同様の成長路線との見方はウォール街でも広がり、少なくとも6行が決算発表前に目標株価を引き上げた。いずれも「AIメモリー需要が2028年以降も構造的に供給を上回る」との見立てに基づく。
この見通しを裏付ける数字がある。5月期の調整後売上総利益率は84.9%まで上昇、1年前の39%から大きく改善した。参考までに、マイクロンは3年前にはおよそマイナス33%の利益率だった。同社は今期、86%の利益率を見込む。
同社は、顧客がメモリーチップの供給確保のため、3年から5年にわたる契約で220億ドルを前払いでコミットしたと明らかにした。
このモデルは、従来のメモリー市場の需給サイクルと大きく異なる。以前は供給過剰で価格急落が常だったが、今はAIデータセンター運営企業がアクセス確保のためプレミアムを支払う。これはコモディティ不足時に見られる価格形成。
マイクロンは、NvidiaのAIプロセッサ向けHBMチップを製造する唯一の米国企業。グローバルではサムスン電子と韓国SKハイニックスのみが規模で並ぶ。BeInCryptoの報道によれば、SKハイニックスは最近、時価総額でサムスンを抜き、AIメモリー需要の波に乗っている。
アマゾン、Meta、マイクロソフト、アルファベットという米国の大手4社は、今年だけでAIインフラに総額7250億ドルを投じる計画。すべてのサーバーにマイクロンや競合他社のメモリーが不可欠。
この供給ひっ迫は、ウォール街の時価総額争いを超えた影響を及ぼす。アップルの株価は木曜日に約6%下落した。背景には、同社がMacやiPadシリーズの値上げを実施し、マイクロンが一因となっているメモリー不足を価格上昇の理由として挙げたことがある。
マイクロンは今四半期の業績見通しで、売上高を約500億ドルと示した。アナリスト予想の437億ドルをおよそ15%上回る。1株当たり利益見通しも従来の25.31ドルに対し、31ドルを提示。
マイクロンの時価総額が1兆ドルを初めて突破したのは5月26日。そこから1カ月足らずで約4000億ドルを積み増した。この成長ペースが維持できるかどうかは、AIインフラ投資が続くか、そして新たなメモリー供給が現在の価格支配力をどれだけ早く弱めるかにかかっている。
