Cantor Equity Partners Iは、ビットコイン・スタンダード・トレジャリー・カンパニー(BSTR)との合併に関する株主投票を7月2日に延期した。この合併により、アダム・バック氏の率いるBSTRがナスダックに上場し、3万21ビットコイン(BTC)を保有する見込み。
この特別目的買収会社(SPAC)は、カンター・フィッツジェラルド関連会社がスポンサーを務める。延期の理由はこれまでに公表された私募増資にある。株主投票は当初、6月26日に予定されていた。
両社は2025年7月に合併で合意し、当初は2025年末までの完了を目指していた。今回の延期は、デジタル資産トレジャリー(DAT)企業が評価額の下落に直面する中で発表された。
多くの企業が保有するビットコインの価値と同等、もしくはそれ以下の株価で取引されており、新たな株式発行が希薄化要因となっている。この負担はビットコインの最近の価格動向でも顕著。
ストラテジー(MSTR)も例外ではない。マイケル・セイラーCEOのもと、コーポレート・ビットコイントレジャリーの代表格となった同社は、現在も84万7363BTCと世界最大の保有者。ただし今週、同社株価は2024年3月以来初めて100ドルを下回った。
ストラテジーは最近、ビットコインの追加取得ペースを落とし、直近で520BTCを追加取得するにとどまる一方、14億ドルのキャッシュリザーブを積み上げている。
BSTRが上場すれば、公開ビットコイントレジャリーとして5位となり、2位との差はおよそ1万3000BTC。設立者が2万5000BTCを拠出、さらに5021BTCがビットコインによる現物出資増資で調達される。これは米国SPACで初事例とされる。
この上場が実現すれば、カンター・フィッツジェラルドによるSPAC経由での2件目のビットコイントレジャリーとなる。第1号はカンター・エクイティ・パートナーズで、テザーが支援するトゥエンティワン・キャピタル(4万3514BTC保有)を創出。BSTRはこの保有額を超えることを目指している。バック氏は「トップ3入り」を目標に掲げる。
ハッシュキャッシュの考案者かつブロックストリーム共同創業者のバック氏は、さらにビットコイン取得のため最大15億ドルの調達を進めている。最近では、ニューヨーク・タイムズによる「サトシ」報道にも否定的な姿勢を示した。JAN3のサムソン・モウCEOは、全額調達が実現すればおよそ2万3500BTCの上積みがあると試算する。
全額を展開できれば、BSTRの保有額は約5万3500BTCとなる。この数字はメタプラネットの4万177BTC、トゥエンティワンの4万3514BTCを上回り、ストラテジーに次ぐ2位となる見込み。モウCEOは、BSTRが後発であるため主要保有者の中では最も低い取得単価となると述べる。
今後の成否は7月2日の投票と、6月30日の締切前の償還率にかかる。償還が多い場合、BSTRがビットコイン取得に使える現金が減少し、上位進出の道が狭まる。


