イーサリアム(ETH)のテイカーバイセル比率(Taker Buy-Sell Ratio)が、バイナンスで過去3年近く見られなかったシグナルを示している。月間平均は約1.016に上昇し、数日連続で1を上回って推移している。
この変化は、バイナンスのETH無期限契約において成行買い注文が売り注文を上回っていることを示すもので、CryptoQuantのアナリスト、Darkfost氏は「より建設的なトレンドの初期段階」と指摘している。
参考までに、テイカーバイセル比率は無期限契約における成行売買の出来高バランスを追跡する。1を上回る場合、積極的な買い手が売り手を上回っている状態。
注目すべきは、月間平均が複数日にわたり1を上回って推移している点。
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このシグナルがより重視される理由は、バイナンスの先物取引が現物取引を大きく上回っているためである。直近の同取引所における現物/先物取引高比率は0.13まで低下しており、実際のETH購入1ドルにつき約7ドル分の先物取引が行われている計算となる。
この偏りにより、デリバティブのポジションが短期的な価格形成を主導する構造となっている。さらに、バイナンスは世界のETH建玉の約37%を占める。同アナリストによれば、この優位性からバイナンスはデリバティブポジションを評価する主要な取引所となる。
特筆すべきは、この比率が1を上回る動きが急激ではなく、徐々に進んでいる点である。同アナリストは、このようなパターンは急激なスパイクに比べて健全であり、過剰レバレッジや連鎖的な清算を引き起こしにくいと考えている。
今回の展開は、依然として続くマクロ経済・地政学的不確実性にもかかわらず、ETHセンチメントの構造的な初期改善を示唆するもの。しかし、デリバティブ主導の市場構造には依然としてリスクがある。現物需要を伴わない先物主導の上昇は、ポジション解消時にボラティリティを増大させる可能性がある。
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